まるで触れることのない話

いや、模型三昧に見えるかもしれないけど
秘かに着実に進行していて、しかしながら色々な側面から
「こりゃあ胸を張って語りたくねえわ」
なんて見栄を張って口をつぐんでました。だってこれ俺達のアイディアじゃないし、
俺の今回の仕事と言えば三面図を手直ししながら打ち直して、
そんでカット図面を書いただけで、ロッサ氏が居なければ基本的に革新的な案が出なかったのですから・・・


しかしながら、ダクトの位置や長さ。細々とした設計の改良を施したこのスピーカーが、
なんと言うかそれなりに気に入ってしまって、そして音にも十分に説得力があり、
エージングが進み微妙に音が揃って聴こえてきて、
「あぁ、これ最初に設計した奴はそれなり以上に優れた耳持ってたんだろうなあ」
なんて思ってしまう辺り、敗北感を味わってしまいますなあ・・・


こう、どう頑張って良い音に変わって行ったとして、
それは名も知らぬ設計者による物なのだと思うと悔しくてならんですわ・・・
いつの日か独創的な設計のスピーカーで良い音を鳴らしたいなぁ。