魅力的な

音楽の魅力っていうのは沢山ある。それは大抵の人が理解していると言える。
が、高級オーディオの魅力ってどのくらいあるんだろう？
「音楽は楽しいけど、現代人が高級オーディオをするとはとても思えない」
これが結論だった。どう考えてもどう頑張ってもこれをひっくり返すほどの妙案は浮かばなかった。

本当に悲しいことだけど、今現在オーディオをやっている人は、
過去のオーディオブームの残光を追っているようなものだ。と、友人は言っていた。
それはおそらく間違いではないのだろう。高級オーディオというものは、確かに人を感動させるに足る性能を持っていた。
好意的に解釈するなら、それ故に高額になってしまっている、と言える。
だが、このコンテンツを扱うユーザーが腐敗している側面が多く、自己顕示欲の為に高級オーディオを買い集める人間が多い。
そのため、本質的には音楽を再生する機材なのだが、価格という物差しに依るトロフィーとなっている。
そして、そのトロフィーとして扱われていることをメーカー側も是正できなかった。
音楽のすばらしさを再現するための機材であることを十分に説明することができなかった。
この二点に於いて、現在の高級オーディオという分野に対する一般人の見方が決まっていると思う。

極めて高額な機材でありながら、それを操る人間が本質である「音楽再生に対するこだわりを捨てた」現状に対して、
誰がどのように業界全体を改善させることが出来るのだろうか？