とうとうこの日がやってきた

それは何かと申しますれば、私の企画が通ったということである。


面白いユニットがある、という話をロッサ氏が持ってきた。
この時点では碌な話にならないことはわかっていたが、どうやら彼は自分の目的のためにそのユニットを使うらしい。ということが解った。
それなら、俺は俺で必要数調達して独自に面白いスピーカーの設計でもしようかな、と思い、基本的な骨子が纏まった段階で
かくかくしかじかとロッサ氏に説明したところ「それ面白いよ!一緒にやろうぜ!」と話が進んだ次第である。


この計画の利権は俺が握っている!珍しく「設計は俺の責任」とかじゃないのだ。珍しいじゃない。初だ。
こうなれば楽しいことなんて数えるほどしかない、というのが実感できる。特に師匠に「これはなんでこう作った?」と問われれば
「これはロッサ氏の企画だからロッサ氏に聞いてください」と言えないのが怖すぎる。成功も失敗もすべて私の手元にあるという恐怖。
正直に言ってこんなのは真っ平だね。私は、「こうしたら面白い」とは言ったけど結果まで見据えたことなんて何一つないのだから。
そも音の出てないスピーカーの音に対しての評価なんて絵に描いた餅以下の代物なのだから。とにかく。



V-03始まるよ!!