完成写真


写真うつりがとてもいい模型になったのが嬉しい誤算だった。



私の模型製作人生(18年八月現在)において一つの到達点が天山であり、Bf109E,Fであり、この飛燕である。
改造点は機首・風防程度だが、飛燕のラジエーターを再現するために胴体の下半分は飛燕で上半分+尾翼が五式戦という格好だ。
この模型において大した技術は施されていない。最も必要なのがプラスチックを削ったりくっつけたりするという
初級技術の繰り返しだったりして、打ち出したり切り離したりというのは些末な問題ではなかった。


付け足すなら、実機のリサーチとか模型映えに関するデフォルメなどで、
これらもインジェクションのII型改が出てしまえばお払い箱となる技術だった。
因みにこの塗装は殆ど架空機と云っても良い存在なのでその点に留意してもらいたい。
これは、プロペラの大型化に根本的な誤りがあって
「これは俺の欲しかったII型改じゃない」「どうせなら架空機でよくね?」
と、この模型の全てを闇に葬る一歩手前まで行った結果がこれなのだ。完成して本当に良かった。



Bf109と比較するに、飛燕ってとてもデカイ。中戦と言っただけある大きさだ。
こんなのDB601で飛ばせる質量なのかとちょっと心配になる。その結果がハ140で、II型改なわけだけれども。



フムナや黄線などは塗装で仕上がっている。この模型で貼ったデカールは細々とした幾つかだけで、
「そんなもん貼る必要あんの?」なんて疑問が湧いてくるようなものばかりだった。黄色い字で書かれたものが手元になかったので
JT38五式戦から流用している。こちらの残骸は後日244飛行隊で製作予定。



終わってみればちょうど一か月で作っていた。大した問題は発生しなかったように思える。
寧ろ得たものが多い。様々な模型製作に生きる技術を会得できるので、ニコイチ+セミクラッチと言えるような
若干ハードルの高い模型製作は是非トライしてみよう。塗ったりする技術があればなんとでもなるし、
ニコイチにする財力があれば切り抜けられないものはない。楽しかった。