眠れない夜には、少しだけ昔のことでも語ろうか。

何の気なしに、懐かしい曲を再生した。

ダイヤモンド

ダイヤモンド

BUMP OF CHICKENがメジャーデビューしたシングルだ。
一曲目のダイヤモンド。これはまだ青臭かった自分の頃に良くギターで弾いていた。
凄く懐かしい。心が震える。脈が打つ。


涙のふるさと

涙のふるさと


このシングルのカップリング曲、"真っ赤な空をみただろうか"
初代バンドで演奏していた、我が青春の曲である。



手が、昔のコードを探っている。ドラムのスティックを夢想する。
錆び付いた歯車が少しずつ動き出して、刻一刻と記憶の齟齬が解消される。
しだいに昔の仲間達が見えてくる。当時のままの姿を思い出す。
煌めくハイハット。支えてくれるベースギター。リードギターはあいつに任せて...


かつて立った舞台を思い出す。少し、目頭が熱くなる。



...そしてCDの演奏は終了し"俺"は私に戻る。深い鼓動を残したまま。
あの頃から随分遠くの場所まで来た。私は全然動いていない。主観的には何も変わってないと言うのに。


ただ、これだけは常に忘れずに持っていた。理想の音の形だけは、常に明確に頭の中で鳴り続けている。
これが、オーディオでも目指したい音の行方。辿り着きたい、私だけの音の果て。