全容が明らかに!(後編)

このところ体調が頗る悪いですねー。季節の移り変わりと気圧の変動がいっぺんに来た日は大抵死に掛けてます。
しかも今は模型を作っていない。なんらかのものに打ち込めるのであれば多少は和らぐのですが、
そういうものは使命感がとても重要なので今からすぐにどうこうっていうことはできない。


と言う事で暇つぶしに"やらなければならない事"を片付けておこうと思います。

刮目して見よ!これが記念すべき第一弾の全貌だ!!


と言う事でようやく全体図のお披露目です。
八つのフルレンジユニットと30センチウーファーが鳴らす高能率で密閉式の音。です。
アルテック製のフルレンジ部分の能率は恐らく100オーバーと言う、ちょっとしたドライバーでも付いてんじゃねえのかと
言うシステムが鳴ってます。許容入力もこれだけユニットを足せば少しはマシになりました。
それに見合うウーファーの選定と言うのは非常に難儀で、そこはなんとか面白い物を紹介されて搭載。
それがJBLの12SRと言うスピーカーに搭載されているウーファーだった、、ということで
図らずもアルテックJBLが一つの箱の中に納まりました。出所の良くわからんフルレンジとPAウーファー、妥当だと思います。
因みにウーファーの能率は97db、これはバスレフの箱に収まった時の状態だと思われるので
現在の能率を正確に述べよと言われると少し参ります。機材の購入でも出来れば測定も可能なのでしょうが金がない
個人的な感想ですが、多分能率が極端に落ちるようなことは無いと思われます。



バッフルの色はですね、今更言うのもなんですがアルテックに似てしまいました・・・
当初ロッサ氏が提案したのはオレンジ色。対して私は零戦など日本軍が用いた濃緑色。
議論の末にロッサ氏には折れて貰って、「何がしかの緑色」ということに相成りました。
これを模型店のスプレーコーナーで付き合わせたら「やっぱり濃緑色では濃すぎる」と言う話になり、
適当に緑色を充てて考えていたところこの色に落ち着きました。
うむ。まったく計っていないですがアルテックだこれ。


バッフルに塗装すると言うのは私の中では設計中から決まっていました。
この時点でもう既にフルレンジ部分の面取りと言うクソめんどくさそうな話勝手に進めていて、
「フルレンジ部分を面取りしてしまうとツキ板が貼れないなぁ」と言うわけで何がしかの色を塗装するのは決定事項の一つだったわけです。
まあ、4343の技術を動員する、と言う点でも当然色は塗ると言うことで、要するにダブルバインドですね。
最初から塗らないって選択肢はなかった。何色で落ち着くかは話し合いで決まっていけばいいなと。



後部については多少議論がありました。「塗るか塗らないか」でしたね。
MDFむき出しの後部パネルは、「切断から接着まで全てをやった」と言う主張を無言のうちに醸し出せたので、塗らないと言う選択肢もあったのです。
しかし止むに止まれぬ事情があり、なんらかの色で落ち着かせようと言う話になりました。
振り返ると、この点は本当は二人ともやりたくなかったのだと思います。
ロッサ氏はMDFのむき出しを主張していたし、私と言えばマスキングが面倒だ・・・と心の底では嘆いておりました。
でも美観の完成度と言うのはある程度重要な要素の一つになります。苦虫を噛む心境で塗装しました。


また、底面もこのグレーで塗装しました。ツキ板を張らずに塗装で済ませた理由は、
設計上のミスで足りなくなったというのもあるのですが(誰かに面と向かって問われた場合にのみ設計士として説明する所存であります)
移動する際にこのサイズのスピーカーになると引き摺る人が多いと思うのです。(重量26キロ)
その場合、ツキ板の角となる面は非常に脆く、そこから割れて捲れると言う未来が往々に予想されました。
これは内々に行われた試聴の際に起きたのですが、側面のツキ板の接地してる部分が剥がれました。
どれだけ慎重に製作し、接着前から懸念していたとしても起こりうる事故なのだと、わかってはいたのですがショックです。
(この件は私が修理道具を一揃え持参して修理しました。同種の事故も未然に防ぐよう一層の予防も行いました)




と言うわけで全貌の全貌でした。次回は音響特性について簡単に説明していこうと思います。
多分尺があまるので、このスピーカー今後の処遇についでもなんらかの情報を載せられそうです。(現在このスピーカーがおいてある場所等)