馬鹿を見るのだ 2

つづき


XRTは確かに素晴らしい性能を持ったスピーカーである。傑作という語句を用いても良い。
下は20Hzから、上はしっかり20kHzまで出る。コラム型という構造上、聴感上の高音の伸び率が高く、
やはりコラム型の構造上からくるかまぼこ状の音場は独自のものがあり、
オプションのイコライザーを加えればまさに天下無双の逸品だ。
また、わが師の影響からか一門ではやたらと神格化されたスピーカーでもあり、
XRTを所有出来る奴は選び抜かれた戦士であることの証左のような、勲章のようにも見えるそれは、
やはり単純にスピーカーとしての意味合いだけではないと、私のような一兵卒は思えるわけで、
それはロッサ氏とて例外ではなかったのだろう。(因みに私はXRTの神格化に関してはノーマンと云うポジションを貫く予定だ)


ロッサ「XRTが最強のスピーカーではないよ?」


等と言いつつも、4343などよりはほんの僅かではあるが上である
みたいな雰囲気を醸していたのが個人的に決定打だと思う。私とて4343のほうがXRTより優れたスピーカーだと
声を大にして言えるような節が、全く無かったかと云うと嘘になるだろうし。
そういう圧倒的な自信(自らを信ずるとは愚かな単語である)を突いたのがインフィニティのreference10というスピーカーだった。


つづく