封印されし4343

を開放してみた。もちろん、配線を一新したコラムとぶつけて反応を見る!!
ぱっと聴いた感じ互角!ほとんど同じ性能が出ていると言っても過言ではない。それだけじゃつまらんので粗探しもしてみる。


しっかり聴いてみると、ツィーターの構造による音楽性の違いってとても大きいことに気付いた。
これまでは、4343に搭載されている2405というツィーターは最強なんじゃないかと思っていた。能率もバケモンだし。でも単純にそういうわけではないらしい。
2405はホーン型のツィーターだ。耐入力が低めで能率が高い。構造的に、少ない電気を音に変えているということになる。
対して、コラムはドーム型ツィーターを搭載している。能率は低めだが耐入力がそこそこある。2405とは逆で、常にそれなりの電気を食って音楽を再生している。
この差を厳密に捉えたとき、細部の表現に関してはドーム型ツィーターに分があるように感じた。キメが細かい音質だ。
それに対して4343はと言うと、少し大味なイメージがどうしても拭いきれなかった。ほんの僅かに雑なのだ。
「あぁ、4343のツィーター制御ってめっちゃ繊細なんだなあ」
今回感じた差は構造的な物もあるのだが、本当にギリギリの塩梅っていう物を設定できていなかった私のミスが大半である。
が、構造云々を語るなら「先ず4343ならドライバーを使いこなしてなんぼだよね」これはもう反論が出来ない。が、今回は及第点に達していた。
個人的には、中高域の飛びは4343の取柄の一つだな、と再確認できた。この飛ぶ中高域には、当然飛ぶ高域が必要になるのでホーン型。これはもう確立された様式美みたいなものだ。


コラムにはコラムの利点がある。それは、ミッドレンジを担当するラインアレー状の独立したユニット群だ。
この部分は既製品には無い概念(しいて言うならIRSというスピーカーに似てる)で設計されており、製作上の何もかもを度外視で自作した唯一無二のスピーカーだ。
これを生かして中・高域のバランスを取る、これにより出る4343との違いは、中域の厚さだったり、全体的なボリューム感だったりする。
ただ、音を飛ばすドライバーなどとは違った表現が出来る、と言うことだ。これを生かして~と思わなくもなかったのだが、


これまでにないくらい4343のセッティングが煮詰まっている今、そしてその4343と互角の勝負をしている自作のスピーカーを前に今、
とくに考えることはなかった。どうでもいい。これほど完成度の高いスピーカーを二系統も持てればすべてがどうでもいい。
いや、今は一つ興味があることが実はある。それは、イコライザーの製作なんだ・・・。全ての線材を自作したケーブルでイコライザーを設計したら、
それはどんな音がするのだろう。