スピーカー調整その2

私はずっと前から不眠症で、睡眠薬がないと満足に眠れないと言う人間だ。
普段ハルシオンなんかを寝る二時間前くらいに飲んで、それからは音楽を聴いたりして過ごすのが常なのだが、
今日は薬を飲み忘れて先ほど飲んだ。つまり、ここから暫く眠れないと言うことだ。実に腹立たしい。
本当は今日更新する予定は無かったのだけど、暇つぶしに昨日あった事を書き留めておこうと思う。



昨日はインシュレーター代わりに木っ端を挟んでスピーカーを持ち上げる話をした。
今日はユニットを取り外すと言う面倒な作業を強いられる改良について纏める。

早速スコーカーを取り外している。
ブックシェルフといっても30キロあるヘビィな代物なのでこうやって寝かすだけでも面倒だ。
寝かす時は座布団を折って敷く。改良したターミナルが地面に接触するのを防ぐためだ。ビバ座布団


吸音材の隙間からネットワークが露出して見える。貧弱な印象を受けたのだが、
それはロッサ氏のスーパーツイーターのネットワークを見ているからなのかもしれない。
噂ではこの部品も焼きつくことがあるらしい。
ホーンから伸びているJBLの線っぽいそれについての記述は後日行うことにしよう。



ウーファーを取り外した段階で思わぬ事態が発生した。端子が破損しているではないか・・・
幸いにも線側だったのでホームセンターに代品を買いに行った。適当にかしめて無事接続。
両側のウーファーの端子を交換することになった。

その際に活躍したのがコイツ。名称は不明だが、線を剥くツールである。(提供ロッサ氏)
線を挟んで握れば縒り線の太さに関係無く完全に美しく剥ける最高の代物だ。
これで線を剥いて端子をかいしめて無事完了。



道具の事とかわき道に逸れまくったが、今回の改良はユニットとエンクロージャーの間に緩衝材を挟む、と言う事だったりする。(ここまで書いて漸く切り出すって・・・)
画像二枚目のウーファーに細切れの黒い何かがあるのがわかると思う。こいつを両面テープでユニットに仮止めして、
エンクロージャーに慎重に乗せ、一気にネジで固定する。これで完了と言う実にお手軽なものだ。
今回使った材料は合成ゴムだ。ネジで締付けて圧力を加えれば1mm以下のペラペラになる。
生ゴムとかでも面白い音になりそうだが、あれは施工がめんどくさそうだ・・・。
ちなみに合成ゴム等の提供はまたしてもロッサ氏である。彼はオーディオに関しては師匠としか言いようが無いな。


この工程を左右のユニット全てに行う。特に気になるのはやはりスコーカーだとおもう。
我が家のコーラルさんはスコーカーが今一旨く鳴らないんで四苦八苦している。が、コイツを入れるとかなりの部分でその苦悩は解消された。
構造と今回の工作で得られる変化からの音の違いは、推察するに摩擦が大きく関与していると思う。
エンクロージャーとユニットの間で鳴くらしい。特定の周波数帯や音量でその"鳴き"は顕著に響く。CDの録音なんかも大きく関係しているのは言うに及ばずと言ったところだろう。
正直、そうでなくてもこのスピーカーのスコーカーはかなり鳴きやすいものなんじゃにかと推察している。
そこに緩衝材を挟み、振動係数を変化させることにより、症状は劇的に変化する。とのことだ。


実際、びっくりするぐらい音が変わった。スピーカーが別の物に変わったんじゃないかと言うくらいに。
今まではかなりアッテネーターでスコーカーを絞って音を作っていたのだが、フラットまでは行かずとも従来の1/3くらいで十分かもしれない。
(フラットでも可能だけど、スコーカーのユニット自体が鳴くように主張をするのだ)





かなりディープでマニアックな改修になったが、これが昨日行った改良の全てだ。
このくらいの改良でそんな大袈裟な表現はどうかと思うが、それはやはり文字通りマニアックな世界に居る人間の台詞だろう。
そして私も、ゆるりとディープな次元に突入していると言う恐怖。一般人に戻りたいけど時化た音で聴くのは厭だ。このジレンマはもう解けることは、無い。