基本ということ

イロハのイ、というのはブックシェルフスピーカーにあると思う。
最初からフロアスピーカーを買える奴はいないだろう、ってのはロッサ氏の論である。
入り口は基本的にブックシェルフなのだろう。
メダカに始まりメダカに終わる、つまり、原点回帰するという事になる。


原点を眺めに行くのは案外有益で、最初に見つけられなかった面白い物を
山ほど見つけることが出来ると思う。個性的なもの、シンプルなもの。様々ある。
そういうものがブックシェルフの中には詰まってて、
昨夜、就寝前にちょっとしたネタで"4343っぽく聴こえるように"
中古屋で見つけた500円のコンポ付属のスピーカーを調整してみた。
どうやったって臨場感などは似せることは出来ないのだが、
臨場感が音楽の全てではない。最適なリスニングポジションを探したり、
定位を探したりしている内に左右のバランスが取れてきて、
リファレンスの盤がそれなりに聴こえてきたので、そこで寝てしまったのだが。


なかなかどうしてこれがいい。
原点には原点の作り込みが・・・まあこのスピーカーには無かった。
そのまま繋いでポン置きで、という話にはまったくならなかったので、
内部に吸音材を詰めたり、インシュレーターを置いてやったり様々なチューニングを施した結果、
ある程度の音楽の再現性を確保出来たな、と。
多分しっかりした設計のブックシェルフのスピーカーにはそういう物が標準装備されていて、
簡単な調整で真価を発揮できるようになっているのだろうけど、
音楽性の欠片もないような設計のスピーカーでも、調整する人間に音楽性に関する知識があれば
それなりに吹き込んでやることができるのだな、と。