血の気が

ロッサ氏の口癖の一つが「引いていた」とかその類の言葉をよく好むらしい。
ドン引きとか、そんな意味合いでよく使うようだが、もう長い付き合いになってしまうと
奴さんにたいして今更"引く"と、こう云うのはネタですら殆ど無いんだがね・・・



昨日到着したCDを、自分の分を逐次開封して楽しんでいる。
このレーベルはヨーロッパの小さなレコード会社の逸品で、
これもロッサ氏が随分前に見つけてきて、「凄いレーベルを発見した」と喜んでいたのですが
最近、私が個人輸入と言う形で安く手繰り寄せることに成功したのですが、
正直に言って国内で流通している価格で買う価値が無いと思っていたりしていたのですが。
この値段なら買っても損はしねえなと思って買ったわけですが。


まあこの音の良さと言ったら驚きでした。引きました。
ロッサ氏はこんな素晴らしい音の詰まった物を愉しんでいたんだねえ・・・
日頃からロッサ氏が我が家に訪ねてきては、録音の凝ったCDを聴いていくのですが、
それは確かに素晴らしいものが多いとは言え、同じ空間にロッサ氏が居る、と言うのがミソかなと愚考していたのですが。
音楽を再生する際の空間におけるエネルギー伝播の不思議な法則がこの業界には実しやかに囁かれていまして、
ま、それも一つの側面として間違いは無いのですが、


自分のタイミングで好きなジャンルを、このレーベルから拾い上げて再生する、と言うことが遂に叶った今だから解ったことがありました。
こんな素晴らしい盤を多数保有してるロッサ氏、引くわー



さて、長すぎる前置きはこの辺にして、私はこの考えに至った瞬間、さっと血の気が引きました。
こんな音楽を浴びるほど聴いている、ロッサ氏は半端なものではないんだろうな、と。