ゲルググは好きか? 2

ゲルググとは、一年戦争末期の量産型MSである。
ビームライフルやビームナギナタなどのビーム兵器を装備し、
高機動高火力、最高の量産型MSだと個人的には思っている、ゲルググは好きか?と言う話だ。


現代マッキンはゲルググみたいなものだと思う。
「架空のおもちゃを指してMcintoshと比較するな」と言われるならば、
現代マッキンは紫電改だと思う。に言い直す。
どちらも共通しているのは、大戦末期の量産型と言う点だろう。この場合生産数に問題はない。
今風の味付けをした、高性能型と言う点でほぼ同義かと思う。


ザクIIに慣れ親しんだ古参兵はゲルググよりもザクを愛した~と言う話になるのであれば、
私は「ザクも大好きだ。寧ろザクの方が好きだ」と熱い握手を交わすことが出来るだろう。
しかし、ザクにはザクの限界がある。高機動ザクにしたって加速力でゲルググと勝負は出来ないのだ。
だからゲルググが必要だったわけで、しかし過程を愛するのであればザクも同様に愛されなければならない。
オールドマッキンのファンはそこらへんの兼ね合いで失敗しているのだと思う。


と言うのも、これまでオールドマッキンだった仕様のセッティングを、
いきなり現代マッキンに繋ぎ変えただけではそのスペックを欠片も発揮できないのだ。


私やロッサ氏、師匠に指導を仰ぐという稀有な人間にはイコライザーを操作するという技術がある。
様々な音色を微調整するというこの作業は、時代を超えてオーディオ機材に魂を吹き込む高等技術で、
これにより様々な音楽を楽しく演奏しようということなのだが、
一般的なオーディオマニアなどは、なかなかこの技術を持ち合わせていないのだ。
それは無理からぬことなのだが、ただその一点に関して
「新しいマッキンはダメだ。つまらない音がする」
などと評価されてしまうような場合も想定されるのだ。


それは、違う。使い手の想像性が欠落していることによって批判して良い機材は無く、
つまりはその想像性にどこまで正統的な自己主張が出来るかが音楽そのものなのだと云う事を忘れてはいけない。
ただ、高い機材を繋いで「ハイ、これは俺の好みじゃないから没」なんて話ではない。