ケーブルを防振する

これはオーディオマニアなら一度はどこかで見知っているはず。それもずばり、ケーブルへの防振対策である。
以前私がとくに理由もなく書きなぐった、「オーディオにおける3つの敵」を覚えておられるだろうか?
ノイズ、振動、熱の3つだ。これの二つ目、振動を制御する、というのが最近の私のマイブームだ。
スピーカーや機材の下には、そういうものを挟むだけでいいとして、案外と
ケーブルへの防振をやっている人は少ない。なんせ地味だから。そして、面倒だからだ。


一口にケーブルの防振と云っても幾らでも方法はある。
実に胡散臭い木のブロックを、「ケーブルインシュレーター」として販売しているような例は枚挙に暇がないので割愛する。
なにやらメカニカルな商品もあるようだが、極めて高額で、悪質と云っても差し支えないようなアイテムだとしか思えない。
それは、ある程度効果は見込めるものの、やはり”敷物”系としては、ドマイナーなケーブルのインシュレーターである。
しかし、師匠は効果があると言いきっていたので無視はできない。



そんな私がこの胡散臭い系の敷物にアプローチを仕掛けたのは、当然「自作できそうだったから」に尽きる。
要するにバネを仕込めばいいのだ。ホームセンターで売っているので十分だ。あ、でもバネって意外と高い・・・。
と、燃え尽きていた私が幸運にも不要で捨てるしかないバネ状のアイテムを入手したのはつい最近だった。
RCAケーブル自作の時に、ケーブル保護の目的で付属するバネが相当量出てきた。
因みにこれは本来の用途では細目の線しか使えない。JBLのケーブルにはちょっと小さかったものだ。


で、私はケーブル周辺を綺麗にし、とくにスピーカーケーブルは一度も接地させずにスピーカーまで敷くことに成功。
見た目は若干アレだが、まあ私にはあんまり関係のない話なので音さえ良ければそれでいい。
それでいいのだ。音が非常によく聴こえるようになった。あんまりにも劇的に変化したためちょっと困惑しているくらいだ。
可能なら自作してみてほしい。効くから。5000円もあれば自作出来るから。
そんな私を後目に、少しだけ気まずいような感じで頷く男が居た。ロッサ氏である。